冬の函館本線(倶知安~余市)と、義経と北海道の歴史・積丹半島のエピソードを、わかりやすく解説してゆきます!
倶知安駅を出て、小樽方面へ
倶知安駅(北海道虻田郡倶知安町)からは、小樽方面を目指します。
途中、
- 小沢駅
- 銀山駅
- 然別駅
といった駅を過ぎてゆきます。

倶知安駅を出発!(函館本線の車窓より)(北海道)
この地域についてはしばらく勉強不足だったため、以下の2年前の以下の記事を書いたときから私(筆者)の知識レベルがあまり成長しておらず、正直申し上げてあまり書くネタがありません!
しかしその代わり、この付近の人気の観光地・積丹半島についてかなり興味を持って調べたので、それは後述します。
2年前に書いた仁木町・然別駅あたりについての記事は、以下の各記事になります。基本的な知識を解説していますので、是非ご覧ください。
(参考1)

(参考2)

(参考3)

人間、やはり常に成長しなければなりません。
成長をやめた瞬間、人生の意義というものが急激に損なわれ始めます。

私は、常に成長しつづけていかなけらばならないって思ってるよ!
義経と北海道:小樽付近の人気観光地・積丹半島(しゃこたんはんとう)
今回の旅とは直接関係ないのですが、小樽・余市の北西に伸びる、人気の観光地・積丹半島について少し紹介します。
「夏の村」積丹半島
積丹半島は、先述の通り、小樽市の北西に延びる半島のことです。
「シャコタン」とは、アイヌ語で「夏の村」という意味になります。
アイヌ語で「コタン(古丹、古潭)」とは、「村、集落」という意味になります。
「コタン」という用語(アイヌ語)は北海道では非常によく出てくる地名なので、覚えておくと便利でしょう。
義経と北海道:積丹半島の「神威岬」
積丹半島は、神威岬という景勝地が人気です。
カムイとは「神様の」という意味
カムイ(神居、神威)とは、アイヌ語で「神様の」という意味です。
例えば、
- カムイコタン(神居古潭)だと「神様の宿る場所」という意味になります。
- 摩周湖にある山「カムイヌプリ」だと「神様の宿る山」です。
- 知床にある「カムイワッカ」だと、「神様の水」になります。
他にも「特急カムイ」や、北海道を舞台とした漫画「ゴールデンカムイ」でもお馴染みですね。
他にも覚えておきたいアイヌ語
- ワッカ=水
- ナイ(内)=川
- ベツ、ペッ(別・部)=川
- ヌプリ=山
- ホロ、ポロ(幌)=大きな
- ト=沼、湖
です。
これらのアイヌ語も北海道の地名では非常によく出てくるので、覚えておくと便利です。
義経と北海道:判官贔屓?北海道・積丹半島まで逃げてきた、源義経
北海道には、あの源頼朝の弟である、源義経の伝説がたくさんあります。
九郎判官・義経とは?
源義経は、九郎判官とも呼ばれ、
- 兵庫・神戸での「一ノ谷の戦い」
- 山口県・下関での「檀ノ浦の戦いだんのうらのたたかい」
において平氏を破り、源氏の勝利に大きく貢献しました。
一ノ谷での勝利
しかし「一ノ谷の戦い」における平氏への奇襲攻撃が非常識かつ(相手に対し)無礼な戦法であるとして、兄の頼朝の怒りを買いました。
「一ノ谷の戦い」については以下の記事で詳しく解説しておりますので、ご覧ください。

檀ノ浦の後、兄・頼朝との対立 奥州・平泉まで逃げる
義経は源平合戦で大きく貢献したにも関わらず、兄から敵対視されたことで、奥州藤原氏を頼って、岩手県・平泉まで逃げてきます。
衣川館で、悲劇の自害
しかし義経が平泉で匿われていることが鎌倉(神奈川県)にいた頼朝にバレてしまい、奥州・平泉まで兵を送られてしまいました。
そして奥州藤原氏は滅ぼされ、義経も平泉の衣川館で自害に追い込まれてしまいました(あくまで”自害”ですが、実質的には殺されたようなもの)。
岩手県・平泉と義経については、以下の記事でわかりやすく解説していますので、ご覧ください。

義経と北海道:「判官贔屓」義経は、実は生きていた?
この義経の自害があまりにもかわいそうだったため、人々の同情を誘い、「判官贔屓」といって実は義経は死なずに生きていたというストーリーや都市伝説が生み出されました。
北海道へと逃げる さらに大陸へ
その内容は、義経は自害したと見せかけて実は生き延びており、岩手県を脱出してさらに青森県にまで逃げて、津軽海峡を渡って北海道へたどり着いた、というストーリーです。
もっと凄いものだと、北海道からさらにモンゴルに渡り、チンギス・ハンとして降臨したという説まであります。
また、後述する明治時代の北海道最初の鉄道である「官営幌内鉄道」にも、「義経」という名前の蒸気機関車が存在しました。これは言うまでもなく、先述の北海道に逃げてきたという義経の伝説に由来するものですね。
義経と北海道:義経に恋慕う女の呪い 「女人禁制」となった所以
そうして北海道にたどり着いた義経が訪れたのが、積丹半島の神威岬になります。
アイヌの女性と恋仲に
義経にすごく恋心を寄せるアイヌ民族の女性・チャレンカでしたが、義経は既に大陸へ向かうという意向を固めていたため、恋愛をしている暇はありませんでした。
怒りと嫉妬で、とんでもない事件に
義経が自分の気持ちに察してくれないので、チャレンカは嫉妬で怒り狂い、積丹半島の近くを通る船を(呪いか何かのパワーで)みんな海難事故に陥れてしまう、というジンクスが生まれてしまいました。
この不気味な事件がきっかけで、「女の恋心からくる嫉妬と呪いが、海難事故を招く」と誤って人々に認識されてしまった結果、積丹半島・神威岬は「女人禁制」という風習が生まれてしまうことになったのです。
昔の人々は、呪いや祟りたたりの存在をすごく恐れていましたからね。
もちろんこの女人禁制は明治時代には解除されているため、現在では女性でも全然入ることが出来ます。というか、女子旅YouTuberもたくさん積丹半島・神威岬を訪れています。
余市町に到着!小樽へはもう少し
余市は江戸時代までは「ヨイチ」と書き、もちろんアイヌ語に由来します。
元々余市には「ヨイチアイヌ」という、アイヌ民族の派閥グループがありました。

余市付近の雪景色(北海道)
余市駅を出て、小樽方面へ
さらに、余市駅(北海道余市郡余市町)を過ぎて、札幌方面へと向かいます。
今回はここまでです。
最後まで読んでくださってありがとうございます!
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